「治安維持」を理由に、政府当局が福州教区で行われたクリスマスのミサを中止した。
中国南東部、福建 省 の福州教区ではカトリック地下教会の集会場所の閉鎖が続いている。
クリスマスシーズン中に、福州教区の3つの カトリック地下教会 が当局の強制捜索を受け、規制された。そして、クリスマス当日には福州教区の中亭通りにある教会から1,000人を超える信者が追い出された。
現地の 街道 弁事所の役人は信者に向かって「なぜ夜にここにやって来た?出ていきなさい。ミサを行うことはできない。教会に入ることを禁止する。そもそもミサを開催する判断が間違っている」と告げた。
その後、8人の警察官は教会内に入り、信者に向かって怒鳴り、電気を消すと脅した。そして、実際に電気は消され、教会は真っ暗になった。
動画: 現地の街道弁事所の役人が信者を追い払っている。
信者が解散させられた後、現地の自治体の責任者と思われる人物が姿を現した。そして、教会から信者を追い出す行為に参加し、満足気な顔をしていた職員に対して、神父がミサを執り行ったかどうか尋ねた。するとこの職員は自分が介入し、警察を呼んだためミサは行われなかったと述べた。
「(クリスマスの活動の禁止に関して)我々は国家安全部隊が取るべき行動を取りました」と、この職員は話した。
12月24日のクリスマスイブ、福州 市 鼓山 県 の当局は市民で構成される約100人の警察の補佐隊と100人以上の特殊警察部隊を動員して、海燕カトリック礼拝堂を制圧し、礼拝の開催を妨げた。礼拝堂の周りには数十メートルにわたり警察のテープが貼られた。目撃者の話によると、クリスマスイブのミサへの参加希望者が多いため、当局は特別入場券を配布し、信者の人数を300人前後に制限していたようだ。
この教会の信者はBitter Winterに対し、教会内の座席の半分は撤去され、一列に着席できる人数は8人に制限されていたと話した。ミサが執り行われている間、当局の職員がひっきりなしに礼拝堂に入り、検査と写真撮影を行っていた。そして、この夜のミサの開催は一回に制限された。
海燕礼拝堂でミサが行われる前、福州市の南湖コミュニティカトリック教会もまた、当局によるクリスマス期間中の規制を受けていた。以前、この教会は強制捜索を経験し、嫌がらせを受けたことがあった。当局は「治安維持」を理由に、クリスマスイブおよびクリスマスの集会とイベントを全て中止させた。
2018年のバチカンと中国の暫定合意が、中国のカトリックの社会、通称カトリック地下教会を受け入れる動きにつながっていないことが、今回の出来事により証明された。中国共産党 はカトリック地下教会に対して 中国天主教愛国会 への参加を促しているが、参加したとしても規制や嫌がらせを逃れられない時もある。
安心による報告