地方召会(地方教会)
ウォッチマン・ニー(Ni Tuosheng, 倪柝声, 1903–72)の伝統を引き継いだ2つの異なる中国のキリスト教団体が用いる名称である。どの街にもキリスト教の教会は一つだけであるべきというニーの考えに基づいている。1952年にニーが逮捕されたにもかかわらず、同僚のウィットネス・リー(李常受)(1905-97)は1949年に台湾に、その後1962年に米国カリフォルニア州に移住し、複数の教義の改革を導入して、現地で団体を建て直した。ニーの弟子全員がリーの新しい教えを受け入れたわけではなく、2つの異なる団体が「地方教会」という名称を用いるようになった。中国では、ニーの教えは受け入れるものの、リーの教えは拒否する団体を旧地方教会(Laodifangjiaohui、老地方教会)、そして、リー自身の団体を「新地方教会」(Difangjiaohui、地方教会)と呼ぶことがある。この団体は「召会」とも呼ばれることもある。「召会」はリーが中国で元々使っていた名称であり、「地方教会」は欧米で用いた名称である。中国では、地方教会と 呼喊派 は同義語として扱われている。しかし、迫害などの要因により、中国の団体はさらに複数の宗派に枝分かれしているため、「呼喊派」と呼ばれる団体は欧米で「地方教会」と呼ばれる団体と必ずしも同一であるわけではない。