遼寧省の当局は市民レベルで信仰を抑圧する戦略を考案した。
2018年5月、遼寧省瀋陽市の当局は信仰を取り締まるため、市の発展を目指した公共宣伝運動を利用している。「教養をもち、衛生的で、環境に優しい市」という三点の目標を掲げたこの運動は、公共の場での信仰に反対するプロパガンダを載せたパンフレットと横断幕を用意しているうえ、一般市民による信者の通報を呼び掛けている。
月末になると、瀋陽市の各地域は各種の反宗教活動の詳細を記載した報告書を受け取る。この報告書には、調査した宗教施設の人数、逮捕者数、押収した物品の価値、巡回活動の範囲等が記されている。
先日、Bitter Winterは遼寧省の政府系企業が配布した「信仰取り締まり運動」に関する文書を入手した。
この文書は、信仰を取り締まるため、様々なレベルで企業の職場と地域社会の組織との間の綿密な協力を求めている。すべての職場は雇用者が従業員を監視し、従業員は自分の家族を監視する「宣誓書」に署名しなければならない。
この文書は、信仰を抑制する責任は、各組の個人と家族が「完全に把握し、逃げ道をなくし、死角を消す」ことができるかどうかにかかっていると指摘している。
また、この文書は日常的な反宗教のプロパガンダと教育の取り組みを推奨している。信仰をもつ者を見つけた場合、「思想的な改心」を介して教育を行わなければならない。それでも棄教を拒む場合、特別に指名を受けた人物が監視を行う。とくに活発、または熱心な信者は24時間体制の「能動的な統制」プログラムの対象となり、当局から指名を受けた人物は調査において公安局の隊員を補佐することが求められる。
朴俊英による報告