新疆ウイグル自治区では、多くの子どもが自活することを強いられている。両親が当局に拘束され再教育収容所送りにされたためである。
最近の報道によると、新疆当局はすでに100万人以上のイスラム教徒を再教育収容所に収監した。これによって、一番心配なのは、子どもへの影響である。当局は彼らの両親を再教育収容所に閉じ込め、共産党について学ばせ、中国語の学習を強要している。ある子どもはまだ2歳なのに、1人で生きていくことを強いられている。
ある子どもは孤児院や福祉施設に送られた。しかし、父母の見守りと愛はなく、心配すべき状況である。7月にBitter Winterは、新疆ウイグル自治区のボルタラ市で200人以上の子どもが福祉施設に入れられたことを報道した。両親が再教育収容所に収監されているため、子どもたちは孤児同様の生活を強いられている。
このほど、私たちは、新疆での似たような報告を受けた。以下の人物名は仮名としている。
2018年4月、ポラット(仮名)さんと妻は再教育収容所に入れられた。2人は今も帰らない。彼らには3人の子どもがおり、このうち2人はすでに就学している。最も幼い娘は8歳にもならず、毎日泣き叫んで母を探していた。その後、現地の民政局は彼女を強制的に現地の孤児院に入れた。
もう1つの事例では、年老いた祖父母が子どもたちの世話をせざるを得なくなっている。コルラ市のウイグル人のサディク(仮名)さんが語ったところによると、自分の息子と嫁が5月に拘束された。息子は再教育収容所に入れられたが、嫁はいまだに行方不明である。夫婦には3歳の娘と11歳の息子がいるが、この2人は祖父であるサディクさんが世話をしている。
現在、新疆ウイグル自治区の多くの家庭で高齢者と幼い子どもが取り残されている。子どもの親が自分の子どもと父母の世話をするのが一番良い。しかし彼らは自分の家庭から引き離され、再教育収容所で「学習」させられている。このことが、新疆の住民に与える心理的影響は深刻である。
とはいえ、こうした状況は、去年からずっと続いている。2017年5月、クムル市(別名:ハミ市)に住むアザ(仮名)さん夫婦が再教育収容所に入れられた。当局は、1年間だけの収監であると言っていたが、2人は現在も収監中である。夫婦の3人の子どもは、農村の自宅に強制的に返された。
一番年長の娘は、当初は都市部で仕事を探すつもりでいたが、現在、家で弟妹の面倒を見なければならなくなっている。
李在立による報告