九江市の拘置所の刑務官が全能神教会のメンバーを数日間拷問し、侮辱した。
2018年6月、警察が全能神教会のメンバー(中国の新興キリスト教団体)芯蓮(シン・リエン)(仮名)さんを、江西省九江市の家から連れ出した。国内安全保衛局の7人の警察が家宅捜索に入り、宗教関連の資料を発見したことが、後日彼女を拷問する理由となった。
拘置所での拘置中のある日、芯蓮さんは国歌斉唱を拒絶した。女性刑務官が彼女を牢の鉄格子の前に引っ張っていき、「歌わなければ、お前の服を全部引き裂いて、正面の男に裸を晒してやる」と威嚇した。それでも彼女は聞かなかったので、女性刑務官は彼女の服を引き裂いた。
拘置所の所長の王氏は一部始終を見ていたが、制止するどころか、彼女をもっと痛めつけるよう命令した。
彼は刑務官に「彼女の顔を壁に強く押さえつけろ」と命令した。そして6人の女性収容者に芯蓮さんに暴行するよう命じた。芯蓮さんは起き上がれなくなるまで殴られた。さらに王氏は5時間、芯蓮さんにかけた手錠を鉄格子につないでおいた。
その後、王氏は芯蓮さんの両手をハンガーにぶら下げ、7時間放置した。王氏は芯蓮さんに、「邪教を信じている」と書いた紙にサインするよう強要した。「邪教」とは中国の異端教義を指す。「中国刑法」第300条によると、邪教を信じると懲罰が課される。1995年、中国共産党当局は全能神教会を邪教団体としてリストアップした。この後、全能神教会は残酷な迫害を受けるようになった。
芯蓮さんはサインを拒絶した。このため、王氏は2本のスチールパイプを手に取り、スチールパイプがつぶれるまで芯蓮さんを容赦なく殴り続けたため、彼女の全身は腫れあがった。翌日、王氏は「懲役刑の判決」の書類にサインするよう脅したが、彼女は拒んだ。
7月下旬、芯蓮さんは保釈された。拘置所から出たものの、彼女にはまだ本当の自由はなく、依然として警察から四六時中監視されている。
林一江による報告