出典:NGOからの直接の報道
日付:2018年6月21日
2018年6月20日、台湾の南投県で開催されていた新興宗教研究センター(CESNUR)の年次会合中、Bitter Winterの編集長であるマッシーモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)教授は、虚偽報道に関する学術論文をレビューし、中国共産党 が中国のキリスト教系 新興宗教団体、全能神教会(CAG)への迫害を正当化するためにつくりだした一連の虚偽報道を分析しました。イントロヴィーニャ教授は、2014年に中国肇源県のマクドナルドで起きた、実際には同様の名称を持つ別の新興宗教が起こした女性の殺害を、CAGの犯行としたことを、「あらゆる虚偽報道の始まり」と断じました。
CESNURの会合で行われたCAGに関する部会では、米国人のホリー・フォーク(Holly Folk)教授が「なぜCAGを「キリスト教系」新興宗教団体と呼ぶべきか」について、難民の宗教の自由の国際観察団(International Observatory of Religious Liberty of Refugees)の代表で、Bitter Winterの副編集長であるロシータ・ショリーテ(Rosita Šorytė)氏が「CAGの難民認定申請者が難民資格を却下される理由が大抵の場合不当であるのはなぜか」について、それぞれ発表を行いました。
この部会が開催されていた6月20日午前、英ロンドンの大手弁護士事務所Obaseki & Co Ltdは、国連人権理事会の恣意的拘禁に関する作業部会に申し立てを行い、活動的な信者というだけで中国政府に逮捕され、実刑判決を受けた2名のCAG信者の件にかんして抗議しました。Obaseki & Co Ltdは、中国刑法第300条により罰せられる「邪教(これは「邪悪な宗教」ではなく、「異端宗教」と解釈される)に関わった罪」、つまり、中国の裁判所により、程度の差は関係なく「邪教で活動的であった」と判断される罪は「良心の罪」であるとの意見陳述を行っています。CAGの信者は、宗教の自由の一環として、自らの信仰を実践し、布教したというだけの罪で拘束されています。
さらに、6月20日、ティエリー・ヴァリ(Thierry Valle)氏は、国連経済社会理事会(ECOSOC)公認で自らが設立したNGOであるCAP-LCをはじめとする複数のNGOの代表として、国連人権理事会で発言し、CAGに対する虚偽報道および迫害を抗議しました。ヴァリ氏は、中国で行われているCAG信者の恣意的拘禁について、CAP-LCが数百件にのぼる文書を入手していると発言しています。