去年6月、当局は山東省全能神教会の上級幹部の包曙光(バオ・シュグアン)さんを逮捕した。そして今年10月、包曙光さんと、4人の上級幹部に長期の懲役刑の判決が下された。
全能神教会は1991年に創立され、中国で最も激しく弾圧されている宗教団体の1つだ。1995年に中国共産党はこの団体を正式に「邪教」(異端の教え)と指定して以来、20数年の間に全能神教会の多くの信徒は迫害を受けている。中国「刑法」300条の規定では、邪教団体に参加した者は3年~7年の懲役刑を課される。しかし当局は全能神教会に対しては特に厳しく、その多くのメンバーが長期の刑罰を受けている。現在、全能神教会のメンバーの懲役の長さを見ると、リーダーが受けた15年が最長である。
去年6月に逮捕された包曙光さんには懲役13年の判決が下された。これは、リーダーに続く2番目の長さである。また彼女とともに逮捕された蔣興梅(ジャン・シンメイ)さん、白蘭香(バイ・ランシャン)さん、陳紅(チェン・ホン)さん、顧麗婭(グウ・リア)さんも、皆全能神教会の上級幹部で、重要な任務を担っていた。
今年10月、山東省棗荘市中級人民法院が開かれ、彼女たちの事件が審理された。包曙光さんには「邪教組織を構成・利用し、法律に違反した罪」で、懲役13年、4年の政治的権利のはく奪、罰金13万元(約212万円)の判決が下された。
他の4人は、3年の政治的権利がはく奪された。蔣興梅さん、白蘭香さん、陳紅さんには懲役12年と罰金12万元(196万円)の支払が命じられた。顧麗婭さんには懲役11年と罰金11万元(179万円)の判決が下された。
また、この裁判中、別の全能神教会メンバーにも刑が科された。懲役5年と罰金5万元(81.5万円)の支払が命じられたという。
今年4月~10月、全国で少なくとも3000人の全能神教会のメンバーが中国共産党政府により逮捕された。この多数が、全能神教会のメンバーという記録があったというだけで再拘留された。この教会のリーダーは、取調べと長期の服役の中、外部の目につかない形で、よく拷問されているという。
江涛による報告