山東省の警察がキリスト教徒の集会の場を強制捜索し、違法に牧師を勾留した。
6月29日、山東省淄博市の7名の警察官が、信仰義認派の集会を強制的に捜索した。信仰義認は、信仰のみの許しとも呼ばれ、プロテスタント系教会をカトリック教会と正教会から区別するために用いられるキリスト教の神学原理である。複数の中国の家庭教会(政府公認の三自愛国教会に加盟していないプロテスタント教会)は、一部の三自愛国教会の神学者から、従来のプロテスタントの「信仰による許し」の原理を新しい「愛による許し」に変えるよう提案された後、信仰義認という名称を採用した。
6月29日に行われた集会には50名以上の信者が参加していた。警察は集会に突入するやいなや、参加者に退去を呼び掛けた。しかし、信者が抗議すると、警察官は攻撃的になり、略奪を始めた。警察は2台の電子キーボード、ドラム、10台以上のマイクを押収した。警察官は撮影されることを全く気に留めず、「どこに写真を投稿しようとも我々は気にしない」と話した。
警察はイエス・キリストの肖像画を破り、演壇、聖書朗読台、十字架、献金箱を破壊した。
その後、楊(ヤン)(仮名)牧師が教会に駆けつけたところ、寄付金を渡すよう警察に命じられた。楊牧師は拒否したものの、献金箱から1,000人民元を奪われてしまった。
楊牧師は留置所に連行され、教会は封鎖された。また、鍵が変えられてしまったため、信者は再び集会を開くことはできなくなった。
習近平国家主席が権力を握って以来、中国政府による宗教への迫害は厳しさを増している。中国の政治の専門家である香港中文大学のウィリー・ラム教授は「習近平国家主席は隠れ毛沢東主義者であり、イデオロギーを管理することに執念を燃やしている。国家主席は市民が教会の熱心な信者になることを快く思っていない。なぜなら、市民が、共産党、正確に言うと習近平国家主席よりも教会に忠誠を誓うよう指南するようになるからだ」と語った。
江涛による報告