中国本土に支配される香港と台湾の住民
逃亡犯条例改正案反対に端を発した香港の民主化推進デモは既に4か月近く続いており、世界中から支援を集めている。一方、中国の政権は反対運動を「香港独立暴動」と表現し、それを弾圧するための対策を香港市内と中国全土の両方で行っている。香港および台湾と中国間の人の行き来を制限し、情報と出版物を管理しているのだ。
中国の人権
全国規模のデータベースを拡大するためDNA採取を強要
住民の監視をさらに拡大するため、中国全域で生体データの強制的な収集が強化されている。少数民族と宗教を信仰する住民が主な標的に挙げられている。血液を採取する理由を問う住民に対して、政府は「将来、行方不明の人物をDNAの情報を通じて見つけることができるようにする」ためと一様に答えていた。
山東省・平度市の抗議活動から1年：退役軍人の生活
2018年10月5日、中国全土から退役軍人が抗議のために山東省に集まったものの、命を捧げた国からの弾圧を受けた。Bitter Winterは数人の抗議活動の参加者を取材し、政府に反旗を翻し、約束を守るよう求めた結果、生活にどのような影響が生じたのか尋ねた。
医療を受ける権利を奪われる良心の囚人
中国の刑務所での懲役を言い渡された反体制者と宗教の信者が治療を受けられないまま死んでいる。重病人であっても肉体労働を強要されている。
18歳の高校生が校内で不審な死を遂げた 警察が死因を究明しようとする家族を妨害
河南省商丘市柘城県にある高校に通う18歳の張寧さんは学校で亡くなり、死因は明らかになっていないものの、警察は捜査を立ち上げなかっただけでなく、反対に真実を究明しようとする家族を暴力で妨害した。家族は未だに死因が分からず、また、当局が隠蔽を試みる理由も把握していない。
宗教を理由とした受刑者が面会の権利を奪われる
中華人民共和国刑務所法の第48条は、「受刑者は、関連する規制に従って、刑の執行中に親族や保護者と面会することができる」と規定している。中国当局は「不都合な」宗教の信者が持つこの権利を無効化している。それは、強制的に「罪」を認めさせ、信仰を捨てさせるための手段にもなりつつある。
息子の死に正義を求めた両親が逮捕される
2019年1月2日、中国中央部、湖南省邵陽市轄の旺溪村のある川床で、2人の子どもの遺体が裸で見つかった。殺人事件である可能性は明らかで、地元の村民たちは疑いのある人物について情報を提供していた。しかし、警察署は慌ただしく捜査を終わらせ、政府の冷酷さを批判する少年の家族と抗議者に圧力をかけることに全力を注いでいる。
拘束中の疑わしい死が不幸にも常態化する
刑務所や留置所における死者数が増加し、中国の人権の状態に関する新たな懸念材料になっている。2組の家族が証言した。
「美しい農村」の建設のために、住民の生活を破壊
中国全国で「美しい農村を構築する」キャンペーンが行われた結果、土地の収用、地所の解体だけでなく、人まで死んでいる。一般の人々が「人々のための」政策の犠牲になる。
合法的に所有する農家の土地を政府が強制的に収用
地方経済の発展を目指した政府の政策に従い、中国全域で、果物や野菜を栽培するビニールハウス、そして、家畜飼育のための施設に農家は資金を投じてきた。しかし、2019年に入ると政府は「耕作に適した土地に戻す」ことを理由に、強制的に農家のビニールハウスや家畜飼育施設を取り壊し始めた。農家は莫大な金銭的損失を被り、破産する者さえいた。
葬儀改革 遺体を掘り返し、火葬を強要
2018年8月、中国江西省は「葬儀改革」に着手した。改革を実現すべく、掘り返して改めて火葬にされた遺体もあった。市民の間に激しい反発が広がっているにもかかわらず、葬儀改革は省内で続けられている。今年3月から、同省九江市轄のいくつもの県級政府が公布した改革実施計画により、5月1日以降、すべての遺体を火葬にすることを求める。改革の前に埋葬されることを望んで自殺を選ぶ高齢者もいる。政府の中には2019年までに100％火葬にする目標を定めたところもある。
自宅のドアに掲げる宗教的シンボルを強制的に撤去し、住民のプライバシーを侵害
イスラム教やキリスト教の無認可のシンボルを排除するキャンペーンが繰り広げられる中、宗教に関わる印は共産主義者のプロパガンダや愛国的なスローガンに差し替えられている。
