現地の政府は2019年の後半に新たな弾圧を計画しており、非公認のプロテスタント系教会は取り締まりに対する準備を進めている。
中国東部沿岸、浙江 省 の台州 市 にある 三自教会 のスタッフによると、現地の民族及び宗教事務局が4月に会議を行い、中央政府の宗教に対する政策の実施について話し合ったようだ。政府は参加者に対して、今年の後半に同地区の全ての宗派の教会に対する大々的な取り締まりを行うと告げたという。この教会のスタッフは「三自教会も弾圧に直面することになるでしょう。簡単に言うと、共産党しか信仰することができないのです。共産党が違法と言えば、違法です。邪教 と言えば、邪教です」と述べた。
台州市の 家庭教会 の指導者はBitter Winterに対し、次のように説明した。「会議では基督教両会の理事が、家庭教会が集会を行っていた場合、5万人民元から20万人民元(約78万円から312万円)の罰金を科すと言っていました。政府は財政的に家庭教会を崩壊させるために罰金を科すのです。集会所を貸し出した者だけでなく、責任者にも5万人民元(約78万円)以上の罰金が科されます。一般市民がこの罰金に耐えることができるでしょうか?暴力や強制的な閉鎖よりも惨い方法です」。
4月8日、台州市の路橋 区 の家庭教会の集会所が通報後に封鎖された。現地の信者によると、この集会所は閉鎖後も監視されているという。
台州市の玉環では、2堂の信仰義認教会が閉鎖された。3月、このうちの1つの教会の責任者は政府の職員から電話を受け、集会を止めない場合、(信者が集う責任者の自宅を)取り壊すと伝えられたという。
もう1つの信仰義認教会の集会所は「防火体制が基準を満たしていない」ことを理由に封鎖されていた。教会の関係者に証明書を提示することも、通知することもなく、現地政府の職員はドアと電気メーターを封鎖した。
3月、台州市の仙居 県 では2堂の家庭教会が閉鎖に追い込まれていた。そのうちの1つ、革新教会は、敷地の地主に対して政府の人員が契約を打ち切るよう圧力をかけたことで閉鎖に至った。
4月、台州市の天台県にある3堂の家庭教会の集会所が連続で閉鎖され、信者全員の個人情報が登録された。
当時を振り返った家庭教会の信者はBitter Winterに対し「当時、集会所の責任者は政府の職員に対して、集会所に来ているのは数名の高齢者のみであり、歩行が困難な90歳近い信者もいるため、三自教会の集会に参加することは難しいと掛け合っていました。また、この責任者は集会では聖書を読み、讃美歌を歌うだけだと説明していました。しかし、政府の職員は断固として懇願を受け入れず、「道は1つしかない。集会所を閉鎖するだけだ」と告げました。共産党は悪意に満ちています」と語った。
別の家庭教会の指導者は、信者の個人情報を集める政府の行為に関して強い懸念を持っている。「政府は私たちの名前のリストを取得しました。このリストは私たちを管理し、弾圧する上で役に立つでしょう。とりわけ、若いキリスト教徒の名前のリストが政府の手に渡ると、教会にとって深刻な痛手となります」と責任者は説明した。
台州市黄岩区の2堂の家庭教会も3月に閉鎖に追い込まれた。そのうちの1つは3月14日に、そして、その数日前に明道帰正福音教会が閉鎖された。この教会のスタッフは、教会は集会の開催を続ける方法を模索していると話した。一部の信者は逮捕されてでも信仰を貫く覚悟を決めている。
唐万明による報告